カイパパ通信blog

カイパパ通信blog☆自閉症スペクタクルの方から来ました

シン・エヴァンゲリオン劇場版 落とし前をつけるために

エヴァンゲリオンが完結した。最初のテレビシリーズから25年かかった。

エヴァンゲリオン公式サイト

エヴァンゲリオンには大量の謎が含まれていて、謎解きのおもしろさが魅力なのだが、骨となる物語はシンプルだった。

それは、父親が始めたことに落とし前をつけるストーリー。

落とし前をつけたのは、シンジとミサトだった。

セカンドインパクトを引き起こした(ミサトの父親)←ミサト「これまでの全てのカオスにケリをつけます」
人類補完計画を始めた(シンジの父親)←シンジ「父さんのやったことは、僕が落とし前をつける」

 

旧劇場版(1997)では、ミサトもシンジも非力で、完全には止めることができなかった(カオスのその後を創れなかった)。だからもう一度「リビルド」してやり直す必要があった。落とし前をつけるために。

「やり直す」ためには、力をつける必要があった。だから、時間がかかった(クリエーター自身が歳をとり、経験と知恵を得た)

 

落とし前をつけたのが、14歳の子ども(シンジ)と女性(ミサト)だったことは象徴的だ。

今年50歳になるじぶんは、子どもであり、親でもある(ミサトのように)。
エヴァンゲリオンの物語が、なぜ、こういうエンディングでやり直されたのか、25年かかったのか、理解できる。

これまでのやり方では世界がダメになる。
親世代ではもう止めることができない。
Redoできる(やり直せる)のは子ども世代(そこに私も含まれる)であり、女性なのだ。

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「シン・エヴァンゲリオン」2回観に行った。もう1度観たい。



親の障害受容には2つあって 「ありのままのわが子でOK」ということと「未だ傷が癒えない自分」は 共在する

親の、わが子の「障害受容」について、わたしが常々思っていることは──

受容には2つあって、
・「ありのままのわが子でOK」ということと、
・「未だ傷が癒えない自分」は、
共在する。

10年前にこんな記事を書きました。

カイパパ通信blog☆自閉症スペクタクル : 受容には2つある

 100%受容することなんて目指さなくていい(ムリだから)。

 

 

最近、新入社員をみていて「障害がなかったとしたらのカイ」を幻視しました。不思議な感覚でした。それはかなしかったり、イヤだったり、今のカイを否定するものではなくて──ニュートラルな「もしも」をみる──不思議な感覚でした。

 もしかしたら、いつのまにか「傷が癒えた」のかな? そう思いました。

 

 

長い間、2歳児くらいの子どもをみるのが苦手だった。
ちょうどカイの自閉症がわかった年頃の、あまりにも「視線が合って」「コミュニケーションがとれる」お子さんが驚きで、つらくて。胸のなかに空いている大きな穴を冷たい風が吹き抜けるような感じがしていた。

……でも、5年前くらいからだろうか、そんな葛藤は消えて、ちいさな子どもたちを素直に「可愛いな」と思えるようになった。テレビでけなげな幼児をみて、涙したり。

そうなって初めて、妻にも「実は苦手だった」と言えた。

 

そんなものなんだよ。

 

すごーく長い時間がかかる。

 

 

わが子のことは大好き。愛してる。ありのままでOK。

それでも、あり得たかもしれない子育てやじぶんが望んでいた家庭の残像は残るもの。ときには、かさぶたが剥がれて生々しい痛みが甦ることもあった。

 だけど、それもいずれ、薄れていく。よい記憶や乗り越えてきた経験が、残像を上書きしていく。そして、その残像は、記憶の博物館に展示されるようになる。ふと思い出したおりに──眺めに行く、ぐらいに。ね。

 

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2001年10月:確定診断の直前

 

伝説のHP「But He is Beautiful」が復活したよ!!

こうままさんの伝説的ホームページ(当時はサイトは全部「ホームページ」でした)「But He is Beautiful」が読みやすく復活したよ!という個人的大ニュースを伝えたくてひさしぶりに投稿します。

・But He is Beautiful:トップページ
http://npoyou.sakura.ne.jp/koumama14/index.html

2001年にカイの「自閉症疑い」がわかって、ネットを探しまくって見つけたこのページ。

「愛知の超ど田舎で」こんなに聡明(文章を読めば分かる)で愉快なお母さんが自閉症の子育てを前向きにしている! それを知っただけでも心がほわっと温かくなった──当時はまだお知り合いではなかったけれど、こうままさんがいなかったら、カイパパも生まれなかった。

過去の記事には、「その瞬間の気持ち」が真空保存されているようで、今朝But He is Beautifulの「母のつぶやき」を読んで号泣してしまい、、、この投稿を書いています。

・母のつぶやき
http://npoyou.sakura.ne.jp/koumama14/tubuyaki-top.htm

1と2しか読めなかった。今日はこれで十分だ。

But He is Beautiful... こうままさんから聴いたこのことばを、20年以上自閉の子の親をやってきて、僕自身これまで何度つぶやいてきたことだろう? 見た目もだけど、それにも増して「魂」が美しいっ そんな人と毎日暮らしている、僕たちは幸せだね、こうままさん

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2018年の母と息子 美しいと言わずしてなんと言おう



 

国勢調査で障害者が働くことについて考えた

国勢調査の季節ですね。

統計は社会の現状を知る基礎となるもの。最近よく耳にするEBPM(エビデンス・ベースト・ポリシー・メイキング。証拠に基づく政策立案)のもっとも基礎的なエビデンスとなるものが国勢調査です。

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世帯主になってから毎回回答をしています。前回からインターネット回答を選んでいます。この週末に国勢調査の回答をしました。


5年前は悩む必要のなかった質問

「11 9月24日から30日までの1週間に仕事をしましたか」

 

果たしてカイはどうなんだろう?


生活介護事業所に毎日規則正しく通って、内職的な仕事をして、毎月ちょっぴりの工賃をもらってきているカイは立派に仕事をしていると私は思っています。回答もそのつもりで進めていったのですが、「15 勤め先・業主などの名称及び事業の内容」「16 本人の仕事の内容」のところで詰まりました。

あれ? これ当てはまるものがないなあ。

インターネットで調べてみたのですが、生活介護事業所についてズバリ書いてある記述は見つからず。国勢調査の「よくある質問」に、

Q5-16 職業訓練施設に通っている場合は「通学」とします。 

とありました。ということは、

  • 「就労移行支援」は「通学」
  • 「就労継続支援(A型B型)」は「通学のかたわら仕事」

にそれぞれ該当すると見当をつけました。

「就労移行支援」が「通学」ならば、その比較においても、生活介護事業所への通所は「利用者として」であって「仕事をしている」には当てはまらないだろうと判断しました。

Q11の回答は「その他(幼児や高齢など)」にしました。高齢「など」のなかに、障害が含まれているのでしょうね。

私としては、もやもやしますが、あくまでも国勢調査で把握しようとしている目的からは「その他(幼児や高齢など)」で回答するのが妥当と思いました。

国勢調査は100年続いていて、質問についても継続性が重視されます。一昔前まで、障害者は、社会から忘れられた、どこか遠くの「山奥」にいる存在だった。幼児や高齢者のように「働いていないのが当たり前」だったのでしょう。

とはいえ、現在のような多様な福祉的就労のあり方が増えた社会に合わせて、回答の選択肢を増やしてもらえたらいいな、と思うのでした。

「お仕事いく」

というカイは、はたらく大人です。私たちは胸がいっぱいの気持ちで、毎日送り出します。

「お仕事がんばって。いってらっしゃい」

障害のあるひと向けの「DVのわかりやすい説明」by トラ弁ネット

障害のあるひと向けに、わかりやすく書かれたDVについての説明ページを紹介します。

障害特性が理由で、殴られたり、イヤなことをされても「逃げていい」とわからなくて、相手に言われるがまま、その場にとどまってしまうひとがいます。
「逃げ出すこと」は子どものうちから丁寧に根気よく教えていく必要がありますし、今現在困っているひとには周りが気がついてサポートしてあげたいですよね。

toraben.net

作成したのは、全国トラブルシューター弁護士ネットワーク〔トラ弁ネット〕。
知的障害・発達障害のある方のトラブル対応の支援を行う弁護士の全国ネットワークです。

トラ弁ネットの説明はこちら。

toraben.net

代表の中田雅久弁護士は、わたしの信頼するファンキー・ガイです。こんな弁護士が、全国ネットワークをつくって活動してくれていることに救いを感じます。応援しています!

 

だってしょうがないじゃない

plus-handicap.com

障害を持つ姉がいる大学生が「ちづる」の上映会を開催した。その大学生へのインタビュー記事です。
いろいろな気持ちがわいてくるのですが、ラストで、「自分が障害を負ったらどう思うか」「自分の子どもに障がいがあったらどう思うか」という質問(センシティブな質問だと思うのですが…)を受けての、湯浅さん(大学生)の言葉が心に残りました。

 湯浅さん:
ただ、諦めることも大事なのかもしれないなって思います。ちょっとズレちゃうかもしれないんですけど、大学受験どんなに失敗しても生きられるし、就活にしても全部落ちても死ぬまでのことじゃないなって。どこかしらで、諦めみたいなのは生きていく上で必要なのかなって思うんですよね。

 

この感覚、すごくわかります。想像すると──

生まれた時から姉には障害があった。家族として当たり前に育って、暮らしてきた。でも、ある時「ちがい」に気づく。その時から葛藤の日々が続いたかもしれない。それでも姉は姉だし、日常は続いていく──

能動的、積極的に「障害を受け容れる」というのとは違う。もっと受け身な「だってしょうがないじゃない」的な感覚。
それが、ここで語られている「諦める」ということじゃないかと思います。

 

【英語学習者におすすめ】Kindle本を自然な英語で読み上げる

おうち時間が増えて、英語学習を再開しています。以前から興味があったSkype英会話を始めて、とっても楽しいです。
そんな英語づいているわたしから、英語学習者向けのちょっとしたオススメです。

【英語学習者におすすめ】Kindle本を自然な英語で読み上げる

Kindleは読み上げ機能(Text to Speech)に対応しています。
英語のKindle本を買って、読み上げてもらえば、読書できて英語も学べる=一石二鳥だ!と思いました。
が、実際にiPhoneでやってみると、信じられないくらい下手くそな英語でしか読み上げられません。ローマ字読みをしているみたいな、発音もアクセントもでたらめ。「これは使えない!」と諦めかけたのですが、

「こんなおかしな読み上げを英語話者が許すわけがない。何か方法があるはず」と調べてみました。

すると、iOSの言語設定が日本語だと「英語読み上げがでたらめ」ということが判明。これをiOSのバグと書いている人もいましたが、Appleは直す気がなさそう。つまりは仕様なのでしょう。
そこで、普通はいじることのない、

設定>一般>言語と地域>iPhoneの言語
をEnglishに変更して、

 

実際に、Kindleで英語を読み上げさせてみると……

 

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REMOTE FIRST 第3章より

見事に自然な英語で読み上げられました!!!

 

副作用として、全てのアプリで(たとえばLINEとかも)システム表示が英語に変わります(日本語の会話はもちろん日本語もまま)。通知も英語。副作用と書いたけど、通知の英文とかは「こうやって英語で言うのね」と勉強になる。
唯一うっとおしいのは、文字入力の際に最初に英語キーボードが出てくるところ。いちいち日本語に切り替えるのが地味にめんどくさい。
(ちなみに、同期しているApple WatchiPhone設定を英語に変えると英語表示に変わります。)

英語学習者限定のTipsではありますが、英語にひたって学習意欲を高めるために、iPhoneの言語設定を英語にするのはオススメです。カンタンに日本語に戻せるからKindle終わったら切り替えるだけでいいしね♪

実際のやり方

(1)と(2)の設定をしてから、Kindleを表示した状態で画面上部から下に2本指でスワイプします。

(1)iPhoneの言語の設定を変更する

support.apple.com

(2)iPhoneの画面を読み上げさせる

support.apple.com

【知らなかった】「マイナンバー通知カード」は5月末で廃止

マイナンバー制度が始まった時に「あなたの番号はこれです」と届いたのが「通知カード」です。
マイナンバーカード取得までの「つなぎ」として「通知カード」を、例えば「運転免許証」と組み合わせて、マイナンバーの証明に使った経験はありませんか?
その「通知カード」が今年の5月末で廃止になるそうです。わたしは全然知らなかったのですけど、本当なんですね。

・たとえば、横浜市のページ↓

通知カード廃止(予定)について 横浜市

廃止以降どうなるか?

通知カード、これからも使う!場合

住民基本台帳の記載内容と通知カードの内容が一致していれば、引き続き、証明書として使える。←が、引っ越し(住所変更)や結婚(氏名変更)などして不一致になると証明書として使えなくなる。
【実際はどうなるかを想像すると、たとえば、引っ越ししたら運転免許証は書き換えますよね? マイナンバーの提出を求めた機関は、住所変更していない通知カードと変更済みの運転免許証を突き合わせて「不一致」だから書類不備ではねることになる。←今までも同じだけど、はねられてから「チキショー!」と言いながら通知カードの変更ができたが6月以降はできなくなる

・したがって、現時点で既に不一致が生じている人は、「通知カードの変更手続き」を今月中に役所でしておく必要があります。

もう通知カードは使わない!場合⇒マイナンバー証明書類は2択

  1. マイナンバーが記載された「住民票の写し」または「住民票記載事項証明書」を必要なときに取得して提出する。
  2. 観念して、マイナンバーカードを取得する(発行まで1か月〜1か月半以上かかるらしいけど)*1

コロナ禍で混乱している最中に、廃止を予定どおり行うのは大丈夫なんでしょうか?

政府は「マイナポイント*2を7月から始めるのに合わせて「通知カード」を廃止してマイナンバーカード取得をすすめる意図があったのかもしれませんが、ただでさえ、特別定額給付金*3(10万円)の関係で、役所の窓口は混雑していると思います。
通知カード廃止は延期が得策ではないでしょうか。

mynumbercard.point.soumu.go.jp

kyufukin.soumu.go.jp

*1:マイナンバーが必要なのは税関係と銀行口座開くときぐらいだから不要だ」とか様々な考えがあると思います。でも、障害者の場合、成人して障害年金や手当などの手続きをする際などマイナンバーが要求される機会がしばしばあります。それに備えてマイナンバーカードを取得するのは悪くないと思います。また、数少ない本人の身分証明書になる意味も大きいです。

*2:みんなマイナポイント事業が始まることなんて忘れちゃっているよね? 消費税率アップによる消費冷え込みを押さえるのとマイナンバーカード取得を奨励するための事業ですよ。こちらはマイナンバーカード取得が必要。

*3:特別定額給付金をもらうために、マイナンバーカードの取得は必須ではありません。市役所から郵送されてくる通知で手続きできます。念のため。

母の日 カイの母はだあれ?

母の日ですね。今朝のカイは「ははのひ」とつぶやいて、物知りたげな表情です。妻がおもしろがって「カイ君の母はだあれ?」とたずねました。すると、少し考えて、

「○○○○(妻のフルネーム)」を言いました。

「すごい! 母だとわかってるんだ!」とよろこんでいると、続けて

「◆◆◆(わたしのフルネーム)」を言いました。

ありゃりゃ。まあ、なんとなく親のことだとわかっていればいいよね。ハハがパパに聞こえるのかもしれないし」

こうして、色々なことに興味を示し、答えを求めてくるのは最近になってからです。成人してからも、少しずつ成長しているんですね!

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お母さん、おふくろ、ママ、いつもありがとう
 

こどもの日の記憶

こどもの日ですね。

カイはもう成人なので該当しないのですが、なにか思うところがあるようで今朝ニュースを見て「コドモノヒ!」「コドモノヒ!」と訴えかけてきます。

妻が「子どもはだあれ?」と聞くと、じっとして答えません(=答えを待っている)。妻も聞いてはみたものの答えに困って「子どもは赤ちゃん」と(苦しまぎれに)言うと、カイは「アカちゃん!アカちゃん!」とくり返して納得したのかそれ以上は追求せず。

子どもが成人しても、こどもの日の記憶はたのしく消えないものです。

写真はカイ10か月。はじめてのこいのぼり。

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障害があるなんて夢にも思わなかった頃。貴重な貴重な笑顔のショット。

「長い休み」が常態化すると

ゴールデンウィークになると毎年このカイパパ通信の過去記事をシェアしてきました。

kaipapa.livedoor.biz

  • 長い休みの間に、家にいて、わが子の様子を体感することで、「異常」の存在に気がつく父親
  • 妻に苦労をかけてきたことに気づき、支援機関に相談に行こうと決意する

このようなエピソードを描いています。

今年はコロナで3月から学校が休みとなり、このひと月は親たちも在宅となることが多くなりました。「長い休み」が常態化しています

長い休みが常態化することの辛い部分は?

子どもにとって

 ・乳幼児健診が中止されているため、障害の発見が遅れる。
 ・学校がないため、学校生活を通じた発見が遅れる。
 ⇒支援につながる機会が保障されない
 ・学校やデイサービスなど、家庭以外の居場所がなくなる。
 ・いつもの時間にいつもの場所へ行くルーティンが実行できなくなる。

親にとって

 ・子どもについて、専門家の支援が得られない。
 ・子どもの行動が理解できず、不適切な「しつけ」をしてしまう。
 ⇒子どものパニック多発、生活リズムが作れず、家庭が疲弊する。
 ・常に子どもが家にいるため、休息することができない。
 ・ルーティンを実行できず混乱する子どもを持て余してしまう。
 ・公的機関や親の会によるセミナーや相談の中止により、子育ての勉強、相談ができない。
 ・先輩親や支援者と巡り会う機会が奪われる。あるいは対面できないために、アドバイスをもらうことができない。
 ⇒子どもへの不適切な対応。最悪、虐待へつながる。

……。

良い面はないのでしょうか?

子どもにとって

 ・学校がないことで、安定する。
 【学校】不快な刺激に満ちている。環境整備がされていない。スケジュールが変化する。理解できず見通しが立たないまま振り回される。⇒強いストレスによる混乱。
 【家庭】刺激が少ない。環境は見知ったもの。決まったスケジュールを繰り返すことができる。
 これは子どもによっては実際にあることです。この意味を親としては考えないといけないですよね。

親にとって

 ・子どもと向き合う時間が増える。色々な気づきがある。
 ・環境を整えたり、子どもとのコミュニケーション方法をくふうしたり、試すことができる。
 ・夫婦で話し合う時間ができる。
 ・他の子と比べる機会が減る。⇒心の傷つきが減ります。

「良い面」について書いてみましたが、これはわが子の障害について親がある程度わかってきて、家庭での環境整備(構造化)が進んでいることが条件になります。

やはり「悪い面」が心配です。

今はネットに情報があふれています。でも、その情報がわが子に合っているのかどうかは経験者に見立ててもらわないと外れている場合が多い。そして、間違った対応をしてしまうと、子が混乱してさらに不安になる。家が暗くなり、夫婦仲も不穏になる。

コロナとの共生に対応して

長引くコロナ禍、「with コロナ(好きな言葉ではありませんが)」「コロナとの共生」なんてことも言われはじめています。リアルで集まることができる日がいつになるのか見通せません。
この状況が一時的終わるものでないのなら、わたしたちは考えなくてはなりません。

親の会にできること

親の会にできることで言えば、ウェブを通じた相談や茶話会、ちょっと背伸びしてウェビナー(ウェブを使ったセミナー)など、やってできないことはなさそうです。もしかしたら、今の親たちには新しいやり方(のほう)が抵抗なく受け入れられるかもしれません。

公的機関にお願いしたいこと

公的機関には、なんとか早く、乳幼児健診を再開していただきたいです。予約時間を細かくして、少人数にしぼる、回数を増やす、など、前例にとらわれず、知恵をしぼれば方法はありそうです。スマホを使った「LINEのテレビ電話を通じた家庭訪問」などもいいのではないでしょうか。医師によるオンライン診察が進められている今、障害の相談もオンラインで対応していただきたいです。

集団感染が発生した北総育成園の現在

3月28日に集団感染が発表された障害者入所施設「北総育成園」。病院には移送せず、施設そのものを病院化して療養させるというところまでは報道で知っていました。その後、どうなっているのか気にかかっていました。

mainichi.jp

北総育成園は、千葉県船橋市が設置し、社会福祉法人さざんか会(同市)に運営を委託。20~80代の知的障害者ら70人が入所する。3月27日までに15人が発熱し、検査結果を踏まえ県は28日に集団感染を公表した。感染者は入所者の7割以上にあたる51人、職員67人のうち40人、家族などを含めると118人に及んだ。福祉施設としては国内最大規模の集団感染となった。

現在の様子を毎日新聞が取材しています。
以下は報道内容の要約です。(購読者限定記事ですが読める方はぜひ全文をお読みください)

・施設の居住ゾーンをまるごと「レッドゾーン」(感染者が留まる、ウイルスが存在するゾーン)とし、障害のある入所者はこれまでどおりの自室に居住し続け、レッドゾーン内は自由に動ける。
・体育館を「クリーンゾーン」として対策本部を置く。
・居住スペースと体育館を結ぶ廊下や防護服の着脱場所を「セミクリーンゾーン」にして、感染者と濃厚接触した職員は、クリーンゾーンには入らないよう動線を分けている。
・非常に厳しい環境の中、応援職員を得て、近隣施設の協力によって食事も確保している。
・感染防護に必要な物資が不足し始めている。
・1日2回医療チームが入所者全員を回診している。

17日のミーティングでは、一部に発熱が続く入所者がいるものの、食事や水分はとれており、多くの入所者の症状が改善していることが報告された。集団感染が発生してから3週間となる19日、再度入所者に感染の有無を調べるPCR検査をする予定という。

重症化して命の危険がある人はいないようですね!
職員も感染して手が足りないなかで、障害のある人の特性に合わせて環境の変化をできるだけ少なくして、療養が行われています。それを知って、有り難いという思いとともに安堵しました。

海外では医療崩壊によってトリアージの必要が生じており、障害者は優先順位が低いとされている所があると聞きます……
日本では決してそのようなことが起きないように、感染症の拡大防止を力を合わせてがんばっていきたいです。

困難な中、障害者の生活を支援してくださっている北総育成園をはじめとする全ての支援者のみなさまに感謝と敬意を込めて。

 

感染者を断罪しない

前回の記事を書いてから69日が経ちました。

武漢がんばれ」と書いていましたが、いまや武漢は都市封鎖解除し、日本全国が緊急事態宣言発令となりました。2か月ちょっと前は、わたしも対岸の火事という余裕がありました。いつか来るとは思っていましたが、これほどのパンデミックとは想像できませんでした。

気になっていること。著名人などがコロナウイルスに感染すると、謝罪をしなければならないような風潮がありますね。

感染者をあやまらせるのはちがうと思います。誰も病気になりたくなるわけじゃない。予防したり気をつけていたって、これだけ感染しやすいウイルスなら、「その場にいる」だけでうつるんだから。うつそうとしてうつしている人だっていないでしょう。(たまたま陽性判定が一番だったからといって、その人が患者1号かどうかはわからない。「うつされた」と怒るけど、逆に「うつした」のかもしれない。たまたま検査が早かっただけで)

みんなそれぞれの事情で生きているのですから一方的に断罪できないですよね。人間は生物として弱いので、どこまでいっても「お互い様」でしか生きられない存在です。おなじ社会に生きている以上、いつどこでだれがなったとしても、それはたまたま(自分や他の人の)代わりにその人がなっただけ──そういう「立場の互換性」を今こそ意識していくほうがわたしは生きやすいです。

イギリスの取り組みを紹介したこの記事に感銘を受けて書きました。

考えて見れば、あらゆるものすべてを常に殺菌するわけにはいかない。どれほどソーシャル・ディスタンシング規定を守り、手を頻繁に洗っても、室内外のいずれかのものから感染する可能性がある。

 「新型コロナ感染症=誰がもかかりうるもの」だから、ソーシャル・ディスタンシング下での生活の知恵や感染した場合の状況など、お互いに情報を共有しながら、新型コロナウイルスの拡大を阻止する機運を作っていきたいものだ。

news.yahoo.co.jp

差別と新型肺炎

中国で流行が始まった新型コロナウイルスによる肺炎をきっかけに、世界各国で、アジア人差別が助長されているという報道を目にします。

日本国内では中国人への口さがない言説をSNSで見かけますし、日常会話でも「中国人の団体とすれ違うと緊張する」などと話す人がいます。それは民族差別なんですが言っている本人に差別の自覚がない。「差別ではない、ウィルス感染を避けるためだ」という意識でいるのでしょう。

各国での差別と日本国内での差別は、合わせ鏡になっていると思いませんか?

海外に出てわかることは、日本人と中国人で外見では区別がつかないのでアジア人(または「中国人」)と一緒くたに扱われるということ。差別偏見は、個人を見ずに属性で一律の扱いをするものだからです。

差別をする人、差別を許容する人は、「自分が差別される」ことも認めていると言わなければならないと思うんです。「ナントカ人に対する差別はOK」というわけにはいきません。自らが差別されたくないのなら、すべての差別を認めないと決意しなきゃならない。

何か事件を見聞きした時、ついつい属性(カテゴリー)で考えたくなりますが、そういうときは「合わせ鏡の向こう側をのぞき込む」努力が必要だと思います。

武汉加油武漢がんばって)