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集団感染が発生した北総育成園の現在

3月28日に集団感染が発表された障害者入所施設「北総育成園」。病院には移送せず、施設そのものを病院化して療養させるというところまでは報道で知っていました。その後、どうなっているのか気にかかっていました。

mainichi.jp

北総育成園は、千葉県船橋市が設置し、社会福祉法人さざんか会(同市)に運営を委託。20~80代の知的障害者ら70人が入所する。3月27日までに15人が発熱し、検査結果を踏まえ県は28日に集団感染を公表した。感染者は入所者の7割以上にあたる51人、職員67人のうち40人、家族などを含めると118人に及んだ。福祉施設としては国内最大規模の集団感染となった。

現在の様子を毎日新聞が取材しています。
以下は報道内容の要約です。(購読者限定記事ですが読める方はぜひ全文をお読みください)

・施設の居住ゾーンをまるごと「レッドゾーン」(感染者が留まる、ウイルスが存在するゾーン)とし、障害のある入所者はこれまでどおりの自室に居住し続け、レッドゾーン内は自由に動ける。
・体育館を「クリーンゾーン」として対策本部を置く。
・居住スペースと体育館を結ぶ廊下や防護服の着脱場所を「セミクリーンゾーン」にして、感染者と濃厚接触した職員は、クリーンゾーンには入らないよう動線を分けている。
・非常に厳しい環境の中、応援職員を得て、近隣施設の協力によって食事も確保している。
・感染防護に必要な物資が不足し始めている。
・1日2回医療チームが入所者全員を回診している。

17日のミーティングでは、一部に発熱が続く入所者がいるものの、食事や水分はとれており、多くの入所者の症状が改善していることが報告された。集団感染が発生してから3週間となる19日、再度入所者に感染の有無を調べるPCR検査をする予定という。

重症化して命の危険がある人はいないようですね!
職員も感染して手が足りないなかで、障害のある人の特性に合わせて環境の変化をできるだけ少なくして、療養が行われています。それを知って、有り難いという思いとともに安堵しました。

海外では医療崩壊によってトリアージの必要が生じており、障害者は優先順位が低いとされている所があると聞きます……
日本では決してそのようなことが起きないように、感染症の拡大防止を力を合わせてがんばっていきたいです。

困難な中、障害者の生活を支援してくださっている北総育成園をはじめとする全ての支援者のみなさまに感謝と敬意を込めて。